レンジフードの種類。性能やメリット、デメリット
キッチンスペースを換気するために使う「レンジフード」。
レンジフードには、主にプロペラファンとシロッコファンという2種類があり、それらには特徴があって、性能も異なります。
そこで、この記事では、レンジフードの基本的な役割とその必要性、そして主要な2種類である、プロペラファンとシロッコファンの特徴とその性能について解説をしていきます。
レンジフードとは?
レンジフードとは、キッチンに設置され、調理中に発生する油煙や臭い、湿気などを排出する役割をもつ換気装置のことを指します。
具体的には、調理器具の上部につけられた吸引口から空気を吸い込み、それを排気することで調理空間を清潔に保ち、快適な空間を維持します。
その形状は、コンロの形やキッチンのレイアウト、使用者のニーズなどにより様々で、設置する場所や形状、ファンの種類などにより性能も変わるため、自分の生活スタイルに応じた選択が必要です。
なぜレンジフードが重要なのか?
レンジフードが重要な理由は大きく分けて、「調理中の油煙や、臭いや湿気の排出」と「普段の換気」のためです。
調理時には様々な臭いや油煙、湿気が発生します。これらをそのままにしておくと、キッチンはもちろん、住宅全体の空気が汚れ、健康被害を引き起こす可能性もあります。
また、湿度が上がるとカビやダニが増え、アレルギーの原因にもなることから、これらを速やかに排出することが重要となります。
さらに、普段の換気機能としてもレンジフードは重要で、キッチンの空気を新鮮なものに保つことで、心地よい調理環境を作り出してくれます。
種類別レンジフードの性能と特徴
レンジフードには、一般的には「プロペラファン」と「シロッコファン」の二つが主流です。
それぞれの特徴やメリット、デメリットについて詳しく見ていきましょう。
プロペラファンの特徴
プロペラファンのレンジフードはその名の通り、プロペラ型のファンを使用しています。
プロペラファンの特徴としては、手軽さとコストパフォーマンスの良さが挙げられます。
プロペラファンの特徴
プロペラファンは、ファンが空気を直接吸引し、外部に排出する形状のレンジフードです。
直接排気する構造のため、その分、設置や取り扱いが簡単であり、比較的コンパクトな形状をしていることが一般的です。
プロペラファンのメリット
その最大のメリットは、価格が手頃であることです。
プロペラファン型は構造がシンプルなため、製造コストが低く、その反映として価格も比較的安価な傾向にあります。
また、そのシンプルな構造からメンテナンスも容易であり、掃除も手間がかかりにくいという利点があります。
プロペラファンのデメリット
しかし、その一方でシロッコファンなどの高機能タイプに比べて吸引力は若干劣ると言われています。
そのため、油煙が多く発生する料理をよく作る方や、大量に調理を行うご家庭では、吸引力に不満を感じることもあるかもしれません。
また、排気口から直接外部へ排気を行うので、設置場所や配管に工夫が必要なケースもあります。
シロッコファンの特徴
シロッコファンのレンジフードは、特殊な形状のファンを使用しています。
シロッコファン型は、その強力な吸引力の高さが特徴として挙げられます。
シロッコファンの特徴
シロッコファンは空気を円形に吸引し、上方向へと排気する構造を持っています。
このため、吸引力が強力で、独特の形状が振動や音を抑える効果も持つため、運転音が静かです。
シロッコファンのメリット
強力な吸引力と静かな運転音がシロッコファン型の最大のメリットです。
大量の油煙や臭いを発生させる料理でも、スムーズに排気することができます。
そのため、料理が好きな方や子供がいて、よく調理するご家庭には特におすすめです。
また、運転音が静かなため、騒音が気になる方や、会話しながら料理を楽しみたい方にも適しています。
シロッコファンのデメリット
一方、デメリットとしては価格が高く、設置が難しいことが挙げられます。
高機能なため、価格もそれなりに高いです。
また、サイズが大きめで、設置には専門知識が必要となり、取り付け費用もかかるため、ハウスメーカーやリフォーム業者への依頼が必要となることもあります。
レンジフードを選ぶ際のポイントと注意点
レンジフードの選び方にはいくつかの重要なポイントがあります。
見た目とデザイン、取り付け方、買い替え時のポイント、掃除のしやすさ、そして価格がレンジフード選びのポイントになります。
見た目とデザイン
レンジフードはキッチンに設置するため、見た目とデザインも重要なポイントの一つです。
レンジフードが全体の調和を崩すと、キッチン全体の印象が損なわれてしまう可能性があります。
そのため、キッチンのデザインや色合いにマッチするレンジフードを選ぶことが大切です。
取り付け方
レンジフードの取り付け方もポイントの一つです。
取り付けに時間や手間がかかるものは、設置費用が高くなる可能性があります。
また、設置スペースの確保も必要です。
シロッコファンなどの高性能なレンジフードは大きなスペースを必要とするものもありますので注意が必要です。
取り替え時のポイント
レンジフードは10年程度で交換することが一般的です。
取り替え時のポイントとしては、現在のレンジフードの大きさはもちろん、取り付けられるスペースの大きさも重要です。
また、ファンの種類や性能、騒音レベルなど、使用していて困っているポイントや要望に合わせて商品を選ぶと良いでしょう。
掃除のしやすさ
ニオイや油分を吸引するレンジフードは、どうしても汚れが付きやすいものです。
そのため、掃除がしやすい構造になっているかどうかは大切な選択基準となります。
吸引口の形状やフィルターの取り外し方、分解清掃が可能かなどを確認しましょう。
価格帯
レンジフードの価格は、その性能やデザイン、ブランドにより大きく異なります。
多機能化していくレンジフードの中から、生活スタイルや調理頻度、予算に合った商品を見極めましょう。
レンジフード選びのQ&A
最後に、レンジフード選びの際に、よくある質問とその回答を紹介していきます。
Q1:どのタイプが一番性能が高い?
A1:一概に「一番性能が高い」とは言えません。
各レンジフードにはそれぞれの特徴や強みがあり、それぞれのライフスタイルや状況により最適なモデルが異なります。
例えば、油煙が多い料理を頻繁に作る家庭であれば、吸引力が強いシロッコファンがおすすめです。
しかし、コスト面が高かったりデメリットもあります。
Q2:安価なものと高価なものの違いは?
A2:価格の違いは、主に機能性や性能、デザイン性、使用材質などによるものです。
高価なものほど吸引力が強かったり、静音性が高かったり、デザイン性が優れていたりする傾向があります。
これらを重視する場合は高価なものを、コストパフォーマンスを重視する場合は安価なものを選ぶと良いでしょう。
Q3:メンテナンスの頻度と交換時期について教えてください
A4:一般的にレンジフードの寿命は10年程度とされていますが、大きなトラブルがなければそのまま使用することも可能です。
ただし、吸引力が低下したり、異音がする場合は早めに交換を検討しましょう。
メンテナンスとしては定期的な掃除が必要で、油汚れを放置すると火災の原因にもなるため、数ヵ月に1回程度の定期的な清掃が推奨されます。
まとめ
今回はレンジフードの種類とその特性、選び方について詳しく解説しました。
レンジフードはキッチンの快適さを左右する大切な設備で、選び方次第で調理がより楽しく、快適になります。
自分の生活スタイルや調理方法に合わせて、最適なレンジフードを選んでみてください。